股関節形成不全(HD) | ◆どんな病気? 股関節がきれいに形成されない病気で、軽度のハ行から歩行が困難な重度まで症状は様々です。股関節形成不全の7割が遺伝、3割が環境といわれていますが、まだよくわかっていません。大型犬に多く発症する病気と聞いていますが、最近はコーギーにも増えてきているそうです。 股関節ゆるみを決めているのは、遺伝情報のようです。そこに、すべる床(フローリング)で生活しているとか、太りすぎているとか、成長期の栄養のバランス(カルシウムの摂り過ぎ)とか、ボールを夢中で追いかけたひょうしに思わずひねってしまったとかの要因が重なって発症する。だけどそこは個体差であって、HDの遺伝子を持っていても発病しない個体もあるようです。 ◆どうやって防ぐの? 多くの場合、生後4ヶ月まではよい骨格を持っているそうなので、成長期に過激な運動(ボールなどを使って急ブレーキ・急ターンをするような運動やアスファルトなど硬い地面の上での運動のようです)をさせないことや、太らせないことがこの病気の発症を防ぐひとつの方法だと思います。よい骨格というのはきれいな軟骨につつまれた関節という意味合いで、まだ関節が柔らかいこの時期に外部からの衝撃を受けることによって、関節が緩む原因になったり軟骨が傷ついてしまうと後々の股関節に影響を与えてしまうようです。 砂や土など足腰の負担の少ないな所での引き運動や無理のない自由運動で、少しずつ成長にあった筋肉をつけてあげたほうがいいと思います。また、獣医さんによれば「股関節は年齢とともに変化していくもの」なので、スポーツとしてアジリティーをするのであれば1年に1回は犬の健康状態を把握することも病気を防ぐためには必要だと思います。 ◆OFA 股関節の状態を検査するアメリカの団体です。評価は7段階あって上からExcellent、Good、Fairが合格とされています。アインは2歳4ヶ月で股関節の検査を受けました。結果はこちら ◆遺伝と繁殖 前述したようにこの病気は遺伝です。HDの遺伝子をもたない個体は、環境が同じでも発症しないんだそうです。しかし発症していなくても、OFAの検査で合格してもHDの遺伝子を持っている可能性は十分にあります。生まれつきのかわいそうな犬たちを増やさないためにも、安易な繁殖が行われない事を祈っています。 |
椎間板ヘルニア | ◆どんな病気? 胴長短足のコーギーが、一番気をつけてあげなければならない病気です。椎間板は背骨の骨どうしをつなぐクッションのような役割をしていますが、これが変形して骨髄を圧迫してしまう病気です。コーギー、ダックス、シーズー、ビーグルなど「軟骨様異形成タイプ」の犬種は、椎間板が変性・変形しやすく、若くても(1歳未満)急速に進行することもあります。 ◆どうやって防ぐの? しっかりした筋肉があることによって、激しい運動に耐えたり骨への衝撃を少なくすることができます。無理のない運動(引き運動や自由運動)などで、筋肉の量を増やしてあげましょう。また、太らせないように気をつけてあげてください。 ◆コーギーのしっぽ しっぽのないコーギーは、ジャンプの時、胸椎と腰椎(胸から腰にかけて)の間に負担がかかりやすくなっています。しっぽがないというのは、舵がないと一緒でバランスがとりにくいんです。この病気の発病危険犬種であるということと、しっぽがないということをふまえて気をつけてあげることが大切だと思います。 ◆どうなったら、この病気なの? 症状は、運動失調や麻痺がでたり、重症の時は自力で立つことや排便排尿ができなくなります。運動後にふらついたり、背中を触って痛がったり、後足を(リレーのバトンを受けるように)後ろに曲げてみて戻るのに時間がかかるようなら、お医者さんに相談したほうがいいでしょう。 |
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